俺は4時15分。

バッキー・イノウエとワイワイナワイモ。

海のない街での青春。

海を見る機会があると海に引き込まれる。

わかりにくいな。

海を見ると、あー海だ、と思うと同時に

なにも考えられなくなってしまっていた。


海のない青春。

今月号のミーツリージヨナルにそんなことを書いた。

海のない街での青春。その1。

 生まれた時から55年、一回もよその街で暮らすことなくずっと京都で生きてきた俺にとって、海は特別なものなのである。
 こんな中年というかおっさんというかなんというか55歳になった今でも、日本海に着いた時や大阪湾が見えた時や泉州方面に行って海が見えた時には必ず「おー海やぁー」と言いながら長い息をするし、誰かと一緒の時は「おい、海やで海、海が見えたで」みたいなことを必ず囁いてしまう。
 それくらい俺は海に憧れを含めた、よそ行きの感じを持っている。
 あれは俺が中学一年の頃、テレビで「俺は男だ!」という森田健作主演の青春学園ドラマをやっていた。いわゆる「吉川くーん!」というやつだ。そのドラマの中で剣道部主将の森田健作が砂浜で道着を着て竹刀を振るシーンや夕陽に向かって剣道部が砂浜を走るシーンがあり、海辺や海が学校や暮らしの中にある感じに俺はメチャクチャ憧れた。
 そして海のない、砂浜のない京都の街にがっかりしていた。俺達が中学のクラブで走ったのは泉涌寺から東福寺の参道であり、稲荷山の鳥居だらけの山道であり、下町情緒あふれたお好み焼きの匂いも香ばしい鴨川の河原だった。
 高校の時もクラブで走ったのは天神川沿いのアスファルトの道路や嵐山までの道路で、海とは全く無縁だった。




八月前半の日本海と後半の海とは

違う海のように違う。


もうゴーというしかない。

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