彼は彼女と待ち合わせている時間まで付き合ってくれた。
けれどもチョット行ったところが、
ノイリーズ(正式にはノイリーズ コーヒーアンドスピリッツ )だったので、
彼は彼女も呼んでくれた。
俺とこの店のマスターとは長い。二十数年前、当時の
ノイリーバーのロゴマークのパインコーン(松ぼっくり)を作らせてもらった。
というか勝手に作った。
一緒に行った彼は、スモーキーなものをストレートでと注文した。
チョットくやしかった。俺はブレンデッドの水割りだ。
くやしがることもないけど、若いのにええもん知ってることに嫉妬したのか。
そしてノイリーズのマスターが出したボトルがこれだ。
ラベルがまさに臭い。臭すぎる。スモーキー過ぎる。
そして彼の彼女が来た。生まれた時から知っている女の子だった。
彼女は最高においしいノイリーズのコーヒーを注文した。
素敵な光景だった。また俺は嫉妬した。
俺はマスターと閉店した店のあれこれを話しながら飲ませてもらった。
シアワセな街だと思う。